風邪に葛根湯が合わない人もいる
病院でも東洋医学の理論を取り入れて漢方薬を処方するところが増えましたが、現代医学の考え方の薬の使い方と中医学の使い方は全く違います。
よく知られるのが、風邪には葛根湯が効くという説。
風邪は「邪気が入った」と表現される通り、身体にある「気」を中医学では重視してみています。
邪気と正気
健康に影響する気を大きく二つに「邪気」と「正気」があります。
「正気か?」なんていうセリフもよく出てきますが(笑)、おおざっぱに健康に寄与するのが正気、マイナスに働くのが邪気です。
中医学は自然の法則が身体にも当てはまるとみなし、陰陽のバランスをよくすることが目的。
邪気が勝ってしまったら病気になる、または正気が不足していても病気になります。
この二つは似ているようで全く違うメカニズムのため、処方する漢方薬も全く違うのです。
葛根湯にある邪気を払う性質が風邪に効くと評価されているところですが、正気が弱っている状態の人に同じ処方をすると邪気を払うどころか邪気をあおってしまうことになり効果が出ません。
現代医学で処方される薬は症状を抑えることにフォーカスされていて、咳にはこれ、肩こりにはこれと単純に選ばれますがあくまで対処。
中医学ではその背景にある体質に根本原因があるとみなしています。
同じ風邪でも中身は違う
「私の風邪はのどから」の人もいれば鼻からの人、胃腸からの人もいて、同じ症状や病気でもその内訳は一人一人違う。
この見えにくい「内訳」を見極めるために、舌をみたり、脈をみたり、顔をみたりと様々な診察方法があるのです。
現代医学は見えるものを細かく見ていく技術には長けましたが、やはり私たち人間には目で見えない気持ちやストレスもあります。
同じお茶でも誰かが入れてくれたものの方が気持ちがこもっていておいしく感じるように、症状も同じようで中身はぜんぜん違うから、今後はきちんと改善していきたい方には一層の個別対応が求められると思われます。
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執筆者
かとう治療室
流山市南流山で整体・鍼灸(女性鍼灸師)・内臓調整を中心に総合サポートをしています。ボディートーク、エムレス等。つくばエクスプレス/JR武蔵野線 南流山駅より徒歩6分。駐車場2台分あり。不定休・完全予約制。お問い合わせはLINEかフォームが便利です。お電話の場合は留守電にお名前とメッセージを残してくださると折り返しご連絡いたします。