あくびの目的であまり知られていないのは脳の冷却作用があるということ。
人間の身体はタンパク質でできているから温度が高いとタンパク質が変性して死んでしまう。
筋肉を使えば熱くなるのと同じで頭を使っても熱を持つから、頭脳労働といわれる長時間のパソコンや考え事が過ぎると「オーバーヒート」となる。
水は熱くなると容積が増えるように、頭部も熱を持つと膨張するからそのために頭が痛くなったりする。
そこで、車の冷却水のような仕組みが脳にもあって、脳脊髄液がその役目をしている。
脳脊髄液とは、脳や脊髄を覆うように循環している水だ。脳への衝撃を和らげる働きもあり、豆腐パックのすき間を満たす水をイメージするとわかりやすい。
脳脊髄液の循環が悪くなると頭部に熱がこもるようになり脳が影響を受ける。
ホルモンバランスや疲労、頭痛やめまいもその中の一つだし、重篤になれば病気という形で現れることがある。
脳脊髄液の循環は頭蓋骨のわずかな動きと呼吸の連動によってコントロールされていて、その制限となるのが、食いしばりや緊張の高い生活が続くこと。
特に噛みしめるような顎関節の問題は、咬む筋肉が側頭部の骨についているので頭蓋骨の動きを直接障害してしまう。
クラニオセイクラルやオステオパシーは頭蓋骨の動きと脳脊髄液の循環を改善することに注目した施術といえる。
なぜ「あくび」が脳を冷やしてくれるのか。
呼吸によって冷たい空気は脳の近くを通るためエアコンみたいに脳を冷やす働きがある。
大きなあくびをすると口を大きく開けるが、これが顎や顔の緊張をほぐす目的がある。
鼻呼吸がいい理由の一つは、鼻から通した空気のほうがより脳の近くを通るから。
もちろんあくびはほかの理由でも出るが、眠くないのにあくびが出たりするのはからだが健康を保とうとする自然な働きなのだ。
ちなみに眠るときも「頭寒足熱」といって頭部は冷やしたいので、眠る準備としてあくびが働いている可能性がある。
脳を冷やすためのあくびはあくまで一時的な対処。
頭部に熱がこもった状態が続くと今度は身体の警報装置が作動する。
身体の持ち主である私たちは、あくびから自分の身体は何を伝えたいのかを考え、そのメッセージに応える必要がある。
あくびがしたくなるのは理由があります。恥ずかしがらずにどんどんあくびをしましょう!
休むのも忘れずに。
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執筆者
かとう治療室
流山市南流山で整体・鍼灸(女性鍼灸師)・内臓調整を中心に総合サポートをしています。ボディートーク、エムレス等。つくばエクスプレス/JR武蔵野線 南流山駅より徒歩6分。駐車場2台分あり。不定休・完全予約制。お問い合わせはLINEかフォームが便利です。お電話の場合は留守電にお名前とメッセージを残してくださると折り返しご連絡いたします。