自律神経って?交感神経と副交感神経の役割|流山市南流山かとう治療室

自律神経って?交感神経と副交感神経の役割|流山市南流山かとう治療室

自律神経という言葉

「自律神経の乱れが原因では?」と言われた。
「自律神経なのかなぁ?」と思う。

いろいろな方が「自律神経」というキーワードで当院に来ます。

ですが実際に話を聞いてみると、自律神経という言葉を知っているものの細かいことはよくわからない方がほとんどです。

なぜ自律神経という言葉の認知度が広まり、多くの人がそれについて悩むようになったのか。
これは医療側の問題もあると思っています。

まず医療機関が自律神経という言葉を多用するようになったのに、当の医師がよくわかっていない場合も。

すべてがそうではありませんが、いろいろな原因を探したけどはっきりした原因が見つからないときに「自律神経」という言葉で安易に締めくくられている気がしています。

自律神経の乱れの末路が病気

自律神経の乱れと他の病気を別のものと解釈している方は医師にも多いのですが、本質は同一線上のものです。

自律神経は身体を健康に保つ管理システム。それが破綻した先に病気(結果)があります。

自律神経が原因の症状⇒すべての不調は自律神経から

自律神経による症状は多種多様なので、まず自分が自覚している症状をきっかけに病院に行くと思いますが、順番が逆です。

症状に惑わされず自律神経にアクセスすると健康はとてもシンプルになります。
自律神経のバランスが良くなればいろいろな症状もそれに伴って楽になるからです。

極端かもしれませんが、単なる肩こりや頭痛も、腫瘍や免疫系の問題も背後にあるのは自律神経なのです。

症状は「結果」。その原因は自律神経の乱れですが、その背景が実はとても重要で、自律神経が乱れるような生活やストレス状況、思考や精神の状態が自律神経を壊す深い原因なのです。

症状に何かしても楽にはなるけど、背景にあるものが改善されないと治りません。

状態をこじらせてしまった多くの人は症状に焦点が向いてしまっていたために治らないと悩んでいます。

自律神経失調症は病院では治らない

いろいろ検査して病気の可能性を消去法で探っていき、どれも異常がないと診断されるのは自律神経失調症です。

病名がついても治療法はなく、対症療法の薬を使いコントロールしていきましょうと言われたり、心療内科を紹介されることもあるでしょう。

私たちはわからないと不安になるので、具合が悪いのに原因が見つからないのは見落とされているかも?もっと詳しく検査を受けたら重大な病気が見つかるんじゃないか?と不安を掻き立てられます。

その結果、夜な夜なネットにかじりついて病気のことを調べて余計不安になったり、病院を転々として結局同じ検査と診断と薬で納得できない悶々とした日々を過ごすことになるかもしれません。検査を何度もしても治るわけではないのです。

病気の定義「器質的な異常」

器質的な異常とは、数値や画像で明らかに異常が分かることですが、今はそうでないものにも病名が付いています。病名がなければ医師は診断ができないし、診断ができないと薬を処方できないからです。

病名が増えているので病気の人も増えています。医療は果たして進歩しているのでしょうか?

病気や症状の本質を理解すれば、体調不良に動揺したり情報に惑わされることなく、自分で適切な判断や対処をして自分の身体を守れます。

自律神経失調症に出される薬は自律神経に作用しない

自律神経失調症は不特定に様々な症状が現れます(不定愁訴)。患者さんは症状が苦痛なので症状が和らぐことを望みます。しかし、他に自律神経を整える治療と、自律神経が乱れた原因の両方を解消する必要があります。

自律神経の乱れで病院で処方されるのは主に次のような薬です。

  • 症状を和らげる薬(痛み止め、睡眠導入剤、吐き気止め、整腸薬など)
  • 脳の作用を変える薬(安定剤、抗不安剤、抗うつ剤など)
  • 副作用を軽くする薬(胃薬、整腸剤など)

症状はつらいので軽くしてもいいのですが、薬だけに頼るデメリットは薬がないと生きていけなくなること。

脳やホルモンに作用する薬では、長期にわたると脳が自分でホルモン調節する機能も退化し、本当に薬がやめられなくなってしまうのです。

治療の本質は身体の仕組みと身体を取り扱う自分自身の思考や精神状況の改善です。
この認識が広がらないから治療をさまよう人が後を絶たず、からだやこころをバラバラにしてみているからこじれていきます。

自律神経が乱れる原因

ストレスをなくすことは不可能ですし、ないのもよくありません。すべてバランスです。精神的、物質的、物理的、科学的なストレスは常に私たちの周囲に存在しています。

電子レンジや電化製品の電磁波や、電波、高層ビルから地下鉄の高低差、航空機や新幹線のスピードも人体にストレスとして影響しているのは普段なかなか気が付きません。

適度なストレスは交感神経を興奮させて、身体が耐えるのを助けてくれますので味方になりますが、長期的なストレスには適応できません。

交感神経は逃走・闘争反応を引き起こす

人間の仕組みは動物と同じ。危険を察知したときにすぐに逃げたり戦うスイッチが交感神経にあります。

この時、血管は細くなり内臓は機能が低下し、血液や神経系は筋肉や思考にエネルギーを費やせるシステムに切り替わります。

この後、身体は傷ついていたり疲れています。危険が過ぎ去ると逃走闘争反応は自然と切り替わって副交感神経が働き、消化吸収や細胞の修復にエネルギーを費やせるようになり、身体は元の状態を取り戻すことができます。それに合わせて眠気や排泄など必要な身体の反応が起きます。

慢性ストレスによって逃走・闘争反応が常になると、血流が悪化して内臓は食べるごとに負荷がかかり、適切な消化吸収ができず、睡眠が浅ければ身体はあるべき状態に回復・修復する機会を失います。

それでも我慢し続けると身体は適応しようと火事場の馬鹿力を使い始めます。
アドレナリンの登場です。これにより自分の不調に「気が付かない」人もいます。突然大病になったりするケースも必ず予兆があるので偶然はありません。

燃え尽き症候群やうつというのは、副腎が頑張りすぎて燃え尽きてしまうからです。

副交感神経も過剰はよくない

多くの方は交感神経の過剰になっていますが、副交感神経を高めればいいわけではありません。

副交感神経も過剰になれば調子が悪くなります。

緊張の必要がないような生活(メリハリがない、ずっと引きこもって他人との交流がないなど)では副交感神経の過剰を引き起こします。

すると皮膚が荒れ、やる気がなくなり、身体のだるさや重さが強くなります。
規則的な生活が奨められるのは「メリハリ」が健康において重要だからです。

状況に応じて自律神経のスイッチが適切に切り替わることで環境に適応し健康を維持することができます。

最終的に私たちは身体に従うしかできない

どんなに我慢していても、限界が来たら動けなくなり休むことしかできなくなります。
つまりカラダには抗えないのです。

身体が言うことを聞かないと不満を感じている人は要注意です。

身体の言うことを聞いてきたか、一度立ち止まってみてください。

身体を本来の状態に戻して回復する機会を与える

慢性的なストレスが重なり、交感神経が切り替わらず身体が本来の機能を失って回復できない状況ですので、これを解決しないと変わりません。

日ごろから何も不調がなくてもストレスがかかりやすい現代の生活を自覚してメンテナンス習慣を取り入れる、身体が本来の働きができるように整えておくことです。

何かにストレスを強く感じているなら、自分の中に強いこだわりがないか、それが逆に自分を首を絞めて生きずらくしていないか考えてみてください。

自分の身体のご機嫌取りは自分にしかできませんから。
ご自愛っていい言葉ですね!

執筆者

かとう治療室

流山市南流山で整体・鍼灸(女性鍼灸師)・内臓調整を中心に総合サポートをしています。ボディートーク、エムレス等。つくばエクスプレス/JR武蔵野線 南流山駅より徒歩6分。駐車場2台分あり。不定休・完全予約制。お問い合わせはLINEかフォームが便利です。お電話の場合は留守電にお名前とメッセージを残してくださると折り返しご連絡いたします。

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