目に見えない感情は、実は体内ではホルモンという物質になって身体に影響力を持っています。
心療内科の薬で不安やうつを和らげるものがありますが、そのメカニズムは、感情を伝える分子をキャッチする脳の受容体をブロックして「感じにくく」させていること。
ですが、飲んだ薬の成分は身体中をめぐるため、脳の特定の受容体だけに作用するのは不可能ですので、不安以外の様々な感情も相対的に感じにくくなります。
それをフラットな感じと表現する人もいれば、何もない感じに受け取る人もいて、結局のところ効果も人の受け取り方次第ですが、抗うつ薬を長い間飲んでいる人は表情や感情に乏しかったりするのは、ある意味脳が薬に支配されているからです。
身体は脳だけでは生きていないので身体の他の場所には様々な矛盾が生じていきます。
不安が解決していない身体と、不安を感じないだけの脳
抗うつ薬や抗不安薬を飲むと、それらが緩和されて緊張が和らぐとされていますが、施術に訪れるクライアントさんの身体はガチガチに緊張しています。
表面的な雰囲気と肉体の状態が矛盾しているのです。
当院に相談にいらっしゃるクライアントさんの多くは、肉体的・精神的に深刻な悩みを抱えています。
病院に通いながら施術を受けている方もいて、そういう例をたくさん見てきていると、薬でいくら脳をごまかしても身体は嘘をつかないなぁと感じると同時に、やはり薬で何でもコントロールしようとするのはかえって身体によくないと思ってしまいます。
どうして不安になるのか、どういうことに不安があって、その不安を解決するためには何が足りないのかを一緒に見つけていかなくては根本的な解決にならないし、不安だけ抑えても不安の根源は何も変わらないです。
もちろんそこに向き合う準備ができている人とそうでない人がいるのですが、無力感を感じることもあります。
脳は感じていなくても、身体は感じている
感情は身体の反応によっておこる
エムレスという技術を学び、感情と身体の結びつきや感情が起こるメカニズムの勘違いを知りました。
感情が起きて体が反応するのではなく、感情は身体の反応が先です。
緊張しているから胸がドキドキするのではなく、逆。
噓でしょう?と思う人がいると思いますが試してみるとわかります。
「本気で緊張してください」と単にその場で要求されても、同じように汗をかいたりドキドキさせることはできません。
ドキドキや汗のような感覚を引き起こすには「状況」が必要だからです。
大勢の前に立ったなど、過去にとても緊張したような経験があれば、その時の状況を鮮明に思い出せるほどドキドキや汗も再現できます。
私がパニック障害で悩んだ時、不安や恐怖のスイッチが入るのは過去の状況や体験と身体が結びついたときでした。
あの時もそうだった…あの時も…と、繰り返しているうちに本当にその状況がダメになりました。
エムレスを学んで理解できたのですが、ストレスを感じる体験を振り返り、思い出して嫌な思いをするほど脳の警報機は未来の危険予測を強化してしまうからです。
感情を解決するにはこの感覚との結びつきを更新すればいいのです。
脳やポジティブシンキングだけでは絆創膏を一時的に貼る程度のものになってしまいます。
感覚は肉体がないと感じられないので、身体を置き去りして治療してはいけない、心と身体を同時にみたほうがよく、身体をみることのない心療内科の薬ではできないんじゃないかと思っています。
クスリをやめたいと思っていても、大丈夫かなあと不安になる気持ちもわかります。
健康は身体・心・精神が三位一体になって機能している事なので、クスリのやめ時がわからなかったり、薬を飲んでいても健康だと感じられないのは身体が納得してないからかもしれません。
心と身体を同時に整えることができたら、もっと身体への信頼感って変わると思います。
エムレスに興味がある方はこちらをご覧ください。
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執筆者
かとう治療室
流山市南流山で整体・鍼灸(女性鍼灸師)・内臓調整を中心に総合サポートをしています。ボディートーク、エムレス等。つくばエクスプレス/JR武蔵野線 南流山駅より徒歩6分。駐車場2台分あり。不定休・完全予約制。お問い合わせはLINEかフォームが便利です。お電話の場合は留守電にお名前とメッセージを残してくださると折り返しご連絡いたします。