ひとりの人間のルーツは細胞だ。
両親からの一つずつの卵細胞(卵子)と精細胞(精子)が受精して始まる。
ひとつの細胞が、約30~60兆個の細胞に増え、人間の姿かたちをつくり、ある細胞は胃になり、またある細胞は腕の筋肉や骨となる。
何が細胞をそれぞれ変化させているのかは遺伝子に含まれている設計図のとおり。
細胞のもとはタンパク質を細かく分解したアミノ酸。
このアミノ酸の組み合わせを変えることで多彩な細胞をつくることができて、例えば胃なら、胃酸を産生できる細胞がたくさん集まって胃壁になり、他の細胞と協力して消化吸収の一端を担う。
骨なら骨になるための“同志”の集いだ。
神経伝達ならそれに適応するアミノ酸が組まれ神経細胞となり、それが増産される。
脳だけでなく体中に張り巡らされた神経ネットワークは、感覚や運動、内臓の働き、生命維持あらゆるところに関わる。
神経細胞も例外に無く、元はひとつの同じ細胞からなので情報は共有・混線している。
右手を動かすのに反対の手まで意図せず動いてしまったりするのは自然なことで、脳梗塞後の麻痺のリハビリなどにはこの性質を応用して健康な手足を利用して麻痺している側の回復を促している。
話を戻して…細胞はその中にある遺伝子の設計図からなるが、この設計図はどこから来たのだろう?
私たちの身体は少なくとも父親と母親の遺伝子の組み合わせからできている。
ですが、その両親にも父親と母親がいるし、さらに世代を遡れば…もしかしたら違う生物に遡る。
私を構成している遺伝子は古代からの情報の集積で、人間は地球上にいる、またはいた生物の知恵が詰まっていると言える。
遺伝子は常に磨かれきたし、それは続いている。
だから母親のおなかにいる胎児は、10か月の発育の過程で魚や両生類のような体つきを経て人間の身体になっていく。
時計を参考に時間の流れを感じている大人からすれば10か月だけど、時間という概念を知らない胎児の体感では数千年に及ぶといっても過言ではない。
妊娠中にお母さんがたった一日お酒を口にしたとしたら、胎児からすれば何か月も何年もアルコール漬けになる感覚なのだ。
この間にへその緒でつながっているお母さんの影響はもちろん、お父さんの影響も受ける。
お父さんの遺伝子=情報を受け継いでいる、つまり、お父さんにチャンネルを合わせるIDを持っているようなもの。
なので妊娠期間中の生活に気を付けたほうがいいのはお母さんだけじゃないんですよ。
人間は地球上にいる、またはいた生物の知恵が詰まっている。
誰かに教えられたわけではないのに、どうして私たちは傷をつくっても自然と治るのだろう?
高い所に立つと恐怖を感じて震えが起きるのはなぜだろう?
嫌なことをされると、どうして「怒り」が湧くのだろう?
こういった目に見えないもの、物質として表現できないものもすべて先祖からの(入れ)知恵だ。
肉体的な病気だけが遺伝されるのではなくて、情報も遺伝する。
情報には記憶や感情を伴う体験が含まれているが、受け取った情報を今世の体験で書き換えることもできる。
(原因不明の恐怖症などは先祖のトラウマが関わっていることもある)
ウイルスの場合、人間と比べるとシンプルな構造だからか時間の流れがとても早く容易に変化できる。
「今」のその一瞬後には新型ウイルスがいつもつくられている。(よってウイルスに新型も変異株もなく、いつも新型である(笑))
ウイルスもより快適な暮らし、繁栄をしたいから進化する。
人間はウイルスに比べると時間の経過がゆっくりしていて、
生活習慣、経験などの影響を良くも悪くも受けながら、ゆっくりと情報が書き換えられていく。
その結果病気になることもあるし、家系で起きていた病気を引き継がずに済んだりする。
遺伝情報は絶対不変的じゃなくて、生き方で可変するというのが今主流になるつつある考え方(エピジェネティクス)
ヒトの細胞には物質にならない情報が大量にあり、目に見えるもの、見えないもの、時間の枠を超えたもの、色んな要素からできている。
これが「わたし」と思っていることは本当はわたしのではないかもしれない。
全部が「わたしが原因」ではないからもっと気楽に。
自分や他人や環境に嘆いてもしょうがない。
だけど未来を変えたいなら「わたしが主役」になろう。
未来のために自分が今をよくしようとする。
誰かのためにではなく、自分のためにすればおのずと誰かのためにもなる。
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執筆者
かとう治療室
流山市南流山で整体・鍼灸(女性鍼灸師)・内臓調整を中心に総合サポートをしています。ボディートーク、エムレス等。つくばエクスプレス/JR武蔵野線 南流山駅より徒歩6分。駐車場2台分あり。不定休・完全予約制。お問い合わせはLINEかフォームが便利です。お電話の場合は留守電にお名前とメッセージを残してくださると折り返しご連絡いたします。