低体温の原因
①運動不足
体温を上げるには筋肉の活動が必要です。内臓や血管壁も筋肉でできており、基礎代謝は血管や内臓の筋活動によって消耗されるエネルギー量の事です。
内臓疲労や運動不足は熱の産生量や血液循環の低下を起こします。
しかし低体温になっても食べる量が減るわけではありません。取り込むカロリーが多ければ太りやすくなったり、摂取したエネルギーを使い切らなくなるため、糖尿病や高脂血症などの原因になります。
②低血圧・高血圧
身体には血圧を上げる仕組みがいくつかありますが、下げる仕組みは多くありません。
ストレスを感じて交感神経が優位になっただけでも血圧が上昇しますが、低体温も体にとってストレスになるため、塩分の過剰摂取が高血圧の原因とされてきましたが低体温も原因だと分かっています。
高血圧の治療では減塩指導が基本になっていますが、減塩に取り組んだとたんに酷い冷え性に悩まされ、他の不調も訴えるようになった方が多いですが、良質の塩を摂ることで不調が改善されました。
③空調に頼りすぎた生活
人間には暑熱順化、寒冷順化といって少しづつの気温の変化には対応できる仕組みがあります。寒い時に震えたり、熱い時に汗をかくのは体温調節システムのおかげです。
しかし現代はいつでもどこでも空調が効いているので体温調節システムを鍛える機会がありません。
④塩分、ミネラル不足
塩分は生命体の生存や正常な活動を助けます。細胞の中と外では塩分濃度が異なる「浸透圧」という仕組みが、細胞の内外の物質の交換を促し、細胞が健康に保たれるのです。
しかし過剰な減塩指導や不摂生な食生活でミネラルを大量消費する生活は人間を慢性的なミネラル不足にして、体温を上げる必要な物質を不足させます。
精製塩の使用を控え、糖質過多の食生活を見直しましょう。
⑤栄養失調
人間の体の中では細菌や微生物と共生しています。
私たちは雑食ですが、通常の消化液や酵素では消化できないものを微生物に委ね、栄養に変えてもらっているのですが、抗生物質の多用や帝王切開の増加によって腸内の微生物の生態系が崩れています。
土壌も汚染され、私たちが食べている食べ物の栄養が少なくなっていることや腸内微生物の恩恵を受けられず隠れ栄養失調になり、エネルギーを有効に使えなくなっています。