自律神経はバランス

自律神経の乱れはどんな人でも起こります。
季節の変わり目や環境の変化、心理的な刺激、温度変化など些細なことでもいつも変動し続けています。

常に変動し固定されないから、普通でも乱れているもの。
バランスが取れなくなることという言葉のほうがあっているでしょう。

今の時代は自律神経に負荷のかかる暮らしになっています。

元気な時にも鍼灸や整体などの施術を受けておくと、バランスのとれた状態を維持できるので健康をキープしていたいかたには定期的に施術を受けていただいています。

自律神経の乱れのほとんどは交感神経の過剰

自律神経という言葉を知っていても具体的に自律神経とは何なのかを知らない人はとても多いです。

あまり専門的な言葉を使わずに自律神経の役割を説明するなら、「適応する機能」

朝起きたらシャキッとして活動でき、夜にはリラックスして深く眠れるなどのモードのメリハリをコントロールしています。
私たちの活動にもリラックスした状態で行うべき活動、多少の緊張があった方がうまくいく活動がありますね。

そんな状況の変化に応じ血流や血圧、お腹の働きを絶妙なバランスでコントロールして私たちの命を保ってくれているものです。

それがうまくいかなくなるから、身体が付いてこない…そんな感じになるのが自律神経の乱れです。

交感神経の過剰で身体に起こること

交感神経は動物にも備わっている、危険に遭遇した時に自分を守るためのサバイバル機能です。

野生動物のように敵に襲われる危険はほとんどありませんが本能的に備わっています。
今の人間社会で同じように「危険」と脳が判断するのはストレスがかかった時。

闘争逃走反応とも言います。

具体的には、

身体や心の緊張、睡眠の質の低下、消化機能の悪化、血流の低下、血圧の上昇など。

その先の結果として、

コリや痛み、頭痛、不眠、めまい、便秘や下痢、むくみ、冷え、倦怠感(だるさ)、生理痛や生理不順、性機能の後退、抑うつ、やる気の減退など。

治療は結果にではなく、交感神経の過剰を抑制して身体を楽にするとともに、そうなる原因となったストレスに対する反応を変えなくてはなりません。

交感神経が過剰になる原因:ストレス

物理的要因

シフト勤務や夜勤のある仕事、長時間勤務、騒音、移動が多い、温度差のある環境、化学物質、照明、ブルーライト、衝撃、電磁波、ウイルスや細菌感染

心理的要因

人間関係、悩みや葛藤、責任やプレッシャー、怒り、事件やトラウマ、経済的危機、板挟み

環境的要因

異動、進退、引越し、結婚や離婚、妊娠や出産、入学や卒業、転校

ストレスを減らすには

いくつかの選択肢があります

  • ストレスとなる物理的刺激を排除する
  • 環境を変える
  • もののとらえ方の元となる思考を変えていく

同じ出来事や環境でも人によってストレスの感じ方が違うように、「とらえ方」が関係してきますし、その人の体質や性質に合わないためにストレスになる場合もあります。

人や状況によっては環境を変えることがプラスになることもあれば、環境をなども変えてもいつも同じようなストレスにぶち当たってしまう人がいます。

後者の場合は自分の性質を知ったり不要なこだわりに気づきやめていくプロセスを通じて、無意識に自分自身を縛るものを取り除いていくことで楽になっていきます。

心が楽になると身体も楽になるように、治療とは生き方を自分らしく整えるという側面があります。

どんなに身体を施術で整えても、環境が変わらなければまたいつものモードに引き戻されてしまうので身体ももとに戻りやすいのです。

鍼灸や整体の施術ですること

基本的には身体に対するアプローチですので、交感神経の過剰を抑制し緊張を緩めること、血流や消化機能の促進、痛みやコリの改善が主になります。

交感神経過剰の人に多いのは思考のし過ぎで脳が疲弊していること。
身体と脳が分離していると脳が身体を適切に働かせることができません。

身体に意識を向けることでつながりを取り戻し、脳だけで行う狭い思考よりも直感がさえるようになり物事がスムーズに動くようになります。

臓器や身体は私たちの脳の状態を反映しています。
身体に触れるとどんなストレスを抱えているか、どんなことに疲れているか施術者はだいたいわかります。

ボディートークやエムレスですること

ボディートーク

ボディートークは潜在意識と顕在意識をつなぎ、不要な思考を取り除いて自分らしさに立ち返るサポートをします。

身体という名の地図を頼りに身体に手首の反応をみて尋ね、今の状態からよりよくなるための情報を明らかにしていきます。

主に身体に限定されるアプローチの整体や鍼灸と比べてより根本原因に向かってアプローチすることができます。

エムレス

エムレスはストレスを感じた実際の出来事や状況をその場で再体験してもらい、次に同じ状況になった時に同じストレスを感じなくなるために取り組むワークです。

脳の予測システムに着目し、感情に何かするのではなく感情が起きている時の身体の反応を改善することでストレスを減らしていく方法です。

心療内科系の薬について

薬を全部否定するつもりはありませんが、心療内科系の薬は脳に作用するため施術の反応に乏しくなるデメリットがあります。

薬を減らしたりやめていく気持ちがない方は根本的な改善を目指す当院にお手伝いできることはほとんどないと思われます。

身体の症状を楽にするために薬を使っても、やめたときに元の状態に戻ってしまうなら薬は治療とは言えないと考えているからです。

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