ある色をつくりたくて絵の具の色を混ぜているとき。
混ざりきる途中で、色を足したり、一度にいろんな色を混ぜると思ったような色にならないどころか、望んだ結果から遠ざかってしまうことがある。
料理でも、調味料をあれもこれも入れてしまうと結局味が決まらない。
修正不可能になることもある。
治療も同じで、結果が出る前にいろいろやりすぎると結果がぼやけていく。
何が効いたのか、何が合わなかったのか分析できなくなる。
共通するのは、「やりすぎない」こと。
人間の身体には受け取ったものを自分で活かす力がある。
治療の恩恵を活かすのは身体なので、何もしないで待ってあげることも治療のうち。
今何が必要で何が不要なのか。飲んだ薬、摂った栄養をどうしたいのか、整った肉体で何をどう動かし、排泄したいのか。
身体にはもともとそういう機能が備わっている。
けがをしても時間がたてば勝手に血が止まり、治っていくのに途中でかさぶたをはがしたら、治癒する経過を邪魔されたようなもの。
ついつい私たちは余計なお世話をやってしまう。
私たちの頭で解釈することと身体側の目的が一致しない時がある。
身体はバランスを取るために症状を出しているのに、症状の原因ではなく症状を止めようとして痛み止めや解熱剤を使う。
なんでもすぐ止めるのではなく、何もしないで身体に任せた方がいいこともある。
熱を出す身体なりの事情。
お腹を下す身体なりの事情。
痛みを出す身体なりの事情。
肌にできものができる事情。
生理の事情。
つらく感じることも、からだにとっては必要で最善を尽くしているから、
乗り越えたらあなたの身体は今よりも強くなる。
治療の役割は、身体が強くなるための舞台を整えることであって、身体が持っている力を奪うことではない。
どうか焦らずに、子育てのように根気強く自分の健康を育ててほしい。
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執筆者
かとう治療室
流山市南流山で整体・鍼灸(女性鍼灸師)・内臓調整を中心に総合サポートをしています。ボディートーク、エムレス等。つくばエクスプレス/JR武蔵野線 南流山駅より徒歩6分。駐車場2台分あり。不定休・完全予約制。お問い合わせはLINEかフォームが便利です。お電話の場合は留守電にお名前とメッセージを残してくださると折り返しご連絡いたします。