ぎっくり腰…かも?慌てるその前に
寒い時期や身体が固まっている午前中に起こしやすいぎっくり腰。
欧米では「魔女の一撃」といわれるほどその症状は強烈ですが、もしなってしまったときに慌てて拗らせないためにもこのページを参考にしてください。
ぎっくり腰といっても程度は様々。
プチぎっくりというような軽い痛みの場合もあれば、ギクッとやったわけじゃないんだけど痛い。まともに動けないほど痛い。
このように千差万別の「腰痛」ですが、全員に同じ治療が当てはまらないのはご想像いただけるでしょうか?
すぐに治療を受けなくては!と慌てて治療院に駆け込もうとする前に身体のメカニズムを知っておいてください。
湿布?温めるまたは冷やす?
炎症性または非炎症性かによって対処は分かれます。
炎症性
いわゆる捻挫などと同じ状態で、痛めた瞬間よりもそのあとの方が痛みや症状が強くなります。
炎症のピークは2~3日目になることが多く、炎症も治癒過程に必要なものなのでこの時期は慌てて何かしてもあまり結果の出ないことが多いです。
無理に治療を受けようして移動や待ち時間で身体に負荷をかけるよりそのまま休んでいる方が身体的にも精神的にも楽です。
痛みが引いて多少動けるようになった後のケアのほうが重要なので、施術はそれからでも遅くありません。
炎症性の場合は2~3日目までは湿布に含まれる痛み止めで楽になるケースが多いですが、長期間使うと血流が阻害され逆効果になります。
ケガとアイシング
アイシングは近年では必要ないというふうになってきました。
アイシングのもともとの目的は、血管を収縮させ、炎症物質を抑制して痛みや腫れなどを抑えることです。
ですがアイシングをやめると血管はかえって拡張するので、理論的には冷やすなら延々とやら懸ければ効果がありません。
この痛みは冷やすべきか温めるべきか…迷ったら「何もしない」がおすすめです。
温シップと冷シップ
どちらも炎症や痛みを抑える薬がメインの役目で、温めたり冷やしたりする性質はありません。
湿布薬のパッケージには温「感」、冷「感」と記載されているのは、そういう「感覚」を演出しているだけで実際の効果はありません。(温感には唐辛子、冷感にはメントールが多用されます)
たとえるなら無果汁の果物ジュースようなものです。(風味を別の物で演出している)
炎症性の痛みや腫れが強い場合には効果がありますが、血流が悪くなって痛みが出ている場合は効果がないか逆効果です。
こんな時は病院へ
腰痛は病気でも起こります。
腎臓、子宮卵巣、腸などの病気が腰痛を引き起こしている場合は施術ではなく病院での診察が急がれます。
この判断基準をいくつか挙げてくので迷ったら参考にしてください。
- 痛めた原因がわからないのに急に起きた強い腰痛
- 今まで経験したことのない腰痛
- 3日以上経過しても痛みが増していく腰痛
- 楽な姿勢が見つからない腰痛
- 夜、就寝時にも痛む腰痛
- 腰痛以外に発熱や嘔吐など全身症状を伴う腰痛
腰痛をどのようにして治していくか
お風呂で温まると楽になる腰痛は冷えや循環不良からくるもので夏のエアコンの影響や冬場に多いです。
その場合は血流をよくする体操やマッサージが効果的なので施術もよく効きます。
急性の炎症性の痛みは2~3日は何をしても痛みは続きますので下手にいじっくたりせず休みましょう。
そのあとは循環不良による鈍い痛み、こわばりが続きますのでそのころには施術も効果が出ます。
アフターケアは繰り返さないようにするために大切なことです。
痛みが楽になると身体のケアの優先順位が下がりますが、一番はつらくなる前、日ごろからのケア習慣。
もし判断に困ったら、まずは上記の病院受診が推奨されるポイントをみていただき、当てはまらない場合はご相談ください。