社会がつくる子供の生きずらさ
早く大人になりたい。ではなく、ならなければならない。
そんな空気感が漂う現代。
幼いうちから教育が始まり、学校受験のための習いごとや塾。
青っ鼻を垂らしてボケーっとする暇もないようです。
早く大人にならなければならなかった子は無意識に感情を抑圧するパターンを学びます。
そうして発散できないエネルギーを抱え込んだ末に不登校になったり起立性調節障害になることがあります。
子どもはエネルギー盛んなので、動く(遊ぶ)、表現する、肉体的に成長することで上手にエネルギーを放散します。
運動不足、抑圧、頭ばかり使って身体を使わない生活様式がいかに子どもにとって不自然か、私たち大人は気が付かなければならないと考えています。
子どもは体験で学び、大人は体験からの知恵を使うようにできている
ところが今の教育は知識の詰め込みで考える力や創造する力が育たない教育になっています。
暗記や学力試験は上手でも応用力や想像、判断力に欠けてしまい、自分で考えてアイデアを生み出したり臨機応変に対応するのが苦手な子が多いです。
「こうしたらこうなった」という試行錯誤と体験の数が圧倒的に減らされているのです。
私たち大人が何気なくなっている車の運転や料理の包丁さばきも、「こうしたらこうなる」という独自のデータベースがあるからで、それは経験の数が豊富だからできること。
そういった若い頃のたくさんの経験を経て、老いていく肉体とは反対に身体ではなく知恵を使っていくようにできています。
戦後教育から学歴や肩書が重視されるようになり教育の形も変わっていき頭だけに。子ども時代に必要な体験型学習がなくなっていきました。
幼稚園の形が変わった驚き
個人的な話ですが、幼稚園教諭の経験がある方のお話を聞いて驚いたことがあります。
私が幼い頃、幼稚園といえば近いところに行くのがセオリーで、その幼稚園の教育方針や教育内容にはそれほど関心を持たれていなかったと思います(私が育った環境かもしれませんが)
今は小学校から受験をする子供も増えているからか、幼稚園選びも重要視されていてその園の教育方針やどんなプログラムがあるかで幼稚園を選んでいる親御さんがたくさんいるそうです。
幼稚園側も優秀な園児を輩出することが園のステータスであり、その後の“集客”につながるため、スタッフは園長先生の理想をかなえるための園児教育をしなければならず、子どもが主役になっていないと心を痛めてその仕事からは離れてしまったということです。
私の記憶にある限りの、幼稚園に行ったら外でのびのび遊んでご飯食べて、また明日!なんていう感じではないようです。
学力より大事なのは生きる力や生活術だし、転んでも自分で立ち上がる力ってこの頃につくから、体験を忘れてほしくないと思っています。
子どもの自然な性質
子どもの自然な性質は短距離走です。
集中力なんて長く続くわけがなく、瞬発的・衝動的なエネルギーで好奇心に従って体験の数を重ねます。
子どもの仕事は暗記ではなく体験から学ぶことです。
にもかかわらず、長い時間座ってなければならない。そしていまではなく未来のための受験というプレッシャー。
受験勉強の妨げにならないように早期からピルを飲んでいる子どももいました。
そのような環境で大人になって健康でいられるでしょうか?
自然的に、子どもらしく生きられない状況が健康に影響していることを少しでも関心を持ってもらえたら。
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給食が嫌。食べられない。
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